飲食店におすすめ予約管理システムを比較！予約を効率よく管理する方法とは

飲食店を経営する中で予約を受けることはまとまった売り上げが見込めることや、グループでの利用の場合、初めてお店を利用する人がリピーターになることがあるなどお店にとってプラス効果の高いものです。
しかし予約管理がきちんとできていないとダブルブッキングをしてしまったり、リマインドなどお客様に対するアピールを忘れてしまった結果、社会的にも問題になっているドタキャンを指す「ノーショー」の被害を受けてしまう事にもなりかねません。また予約管理をきちんとすることは、顧客データをしっかりと管理することにもつながるというメリットもあるんです。
今回は予約管理をするシステムにどのようなものがあるかや、その特徴・メリットなど飲食店の経営をする上で重要な戦略にもなる予約管理についてご紹介していきます。

1 予約管理システムでノーショーを防ごう
2 飲食店で採用したい予約システム5選
3 予約を効率よく管理するためのアイディア
- 3.1 入力端末は良いものを用意する
- 3.2 データを集計して、予約客の行動を分析する
4 まとめ：予約システムを活用して運営戦略を練ろう

予約管理システムでノーショーを防ごう

予約管理というと予約台帳をつけたり、紙に書いたりといったものを思い浮かべる人も少なくないことでしょう。しかし最近の予約管理はネット予約などが主流になったこともあり、クラウド型の予約管理システムを利用しているものがメインになっています。しかし予約管理をクラウドにすることにより、どのようなメリットがあるのかわからない人向けに、まずはクラウド型の予約管理を利用するメリットをいくつかご紹介していきます。

場所を選ばずデータ分析ができる

予約台帳などを使ったり、お店にあるパソコンで予約管理をしている場合はその場にいないと予約管理やデータ分析を行うことはできません。しかしクラウド型の予約管理システムを利用することで、インターネットに接続できればスマホなどからでも閲覧することができ、チェーン店など複数の店舗を抱えている場合はわざわざそのお店にいかなくても分析や問題点の解決につなげることも可能です。
これらのメリットはお店の運営戦略につながることはもちろん、予約管理をクラウド型にする前とくらべて余計な作業も減るため、よりよいサービスを提供することも可能になり、お客様にもいい印象を与えやすく、ノーショー被害を減らすことための対策にもなります。

外部の予約サイトと自分のサイトとの連携が取れる

お店の予約は申し込みをした段階で予約が確定する「リクエスト予約」と、お店から確認の連絡を受けた時点で予約が確定する「レスポンス予約」の2種類があります。
この中で営業時間外でも予約を受けられるので顧客を獲得する機会を逃さないリクエスト予約が主流となり、ぐるなびや食べログをはじめとした多くの飲食店予約サイトがこのリクエスト予約を導入しています。
クラウド型の予約管理システムを利用することで、24時間予約対応が可能になるリクエスト予約が可能になることはもちろん、複数の外部予約サイトとの連携を取ることも可能です。
これは予約サイトごとにどれくらい予約が取れているかのデータの確認もできるので、外部予約サイトを利用する費用に対してきちんと効果が出ているのかを確認し、効率的な販売促進戦略を取れるようになるメリットがあります。

POSレジとの連携などデータの蓄積が容易になる

飲食店の経営をするにあたって、お店を利用するお客様の客層や売れ行きのいいメニューの把握はとても重要なものです。
大手チェーン店などのように会計時にPOSレジを使用したり、ハンディターミナルを使って注文を受けたりするお店もありますが、クラウド型の予約管理システムを利用することで、これらのデータと連携を取り、作業の効率化やミスの減少などにもつながります。
これらのメリットはお店の運営戦略につながることはもちろん、予約管理をクラウド型にする前とくらべて余計な作業も減るため、よりよいサービスを提供することも可能になり、お客様にもいい印象を与えやすく、ノーショー被害を減らすことための対策にもなります。

飲食店で採用したい予約システム5選

ここまではクラウド型の予約管理システムを利用するメリットをご紹介してきましたが、さまざまな会社がサービスを提供しており、それぞれに特徴やメリットが異なります。
ここからはその中でも5つのサービスにスポットを当てて、どのようなサービスかの説明や、特徴・メリットをはじめ、採用する上でもっとも気になる費用などもご紹介していきます。

予約システム1：TableSolution（テーブルソリューション）

TableSolution（テーブルソリューション）は株式会社TableCheckが展開しているクラウド型の予約管理システムです。飲食業界だけでなく、ホテルや企業も利用者の幅が広がり、「管理システムを利用する飲食店5,000店舗」を対象にしたアンケート調査では利用満足度で1位を獲得しています。

・TableSolutionの特徴

基本料金	30席まで12,000円/月、31席～100席であれば15,000円/月、101席以上は20,000円/月
外部予約サイトとの連携	10サイトと連携あり
テーブル管理	可能
サポート体制	あり（詳細不明）

TableSolution（テーブルソリューション）はお客様がお店を予約する予約画面とお店の予約・顧客管理画面が一体になったシステムで、簡単に管理が出来るようになっています。電話予約を受ける場合でも画面を切り替えることなく、必要な項目をタッチやクリックすることで必要な情報を入力できるので、入力ミスを限りなく減らすことが可能です。

テーブルソリューションではノーショーに対してもちゃんと対策を講じており、クレジットカードや電子決済を利用して、電話やネットを問わずすべての予約に利用できる「キャンセルプロテクション」サービスを行っています。お店のプランに合わせた利用方法が選択可能で、事前決済が必要になるケースやカード情報を仮押さえするなど細かい設定をすることも可能です。また予約が完了した時と、来店予定の前日には予約内容をメールやSNSで自動的に通知してくれるリマインドサービスも実施しているのも特徴です。

ぐるなびや食べログをはじめとして、10の外部予約サイトからの予約通知を自動的に取り込んでくれるので予約の一元管理もしやすく、どこの予約サイトからの予約かという経路の分析なども行えるので、効率的に外部予約サイトを利用するための最適化を図ることもできます。

予約システム2：レストランボード

レストランボードはリクルートが提供している飲食店向けのクラウド型予約管理システムです。
予約台帳としての管理はもちろん、テーブル管理やホームページの作成機能などもあるので、クラウド型の予約管理システムがどのようなものかを試したいお店などには向いたサービスといえます。

・レストランボードの特徴

基本料金	無料（有料オプションあり）
外部予約サイトとの連携	ホットペッパーグルメとの連携あり
テーブル管理	可能
サポート体制	電話・メールで対応

レストランボードの最大の特徴は、メッセージ配信やホームページ作成といったオプション機能を使わなければ、予約台帳やテーブル管理などの基本システムが無料で使えることが挙げられます。無料トライアル期間などを設けている予約管理システムはありますが、基本無料というのはレストランボードくらいのもので、余計な機能はいらないというお店には向いているのではないでしょうか。

無料サービスでも同じリクルートが展開しているホットペッパーグルメとの連携機能があるので、外部予約サイトを利用しての予約を受けることもできます。またノーショー対策としてホットペッパーグルメとの連携で「在庫情報」も表示できるので、ネットでの当日呼び込みなどでのカバーも可能です。

レストランボードに物足りなさを感じてくるようになったら、リクルートが提供している有料のクラウド型の予約管理システムである「Airリザーブ」などのアプリを同一IDで使えるので、スムーズに移行ができる強みもあります。
有料のオプションサービスの中には来店後のサンクスメールをはじめとするメッセージ送信機能もあり、お店を利用してくれたお客様に対していいイメージを与えることもできるでしょう。

予約システム3：ヨヤクノート

ヨヤクノートは食べログも運営している株式会社カカクコムが提供している予約台帳アプリです。予約台帳だけでなく顧客台帳などの機能もあり、iPadアプリなので手持ちのスマホやタブレットでも簡単に使うことができます。

ヨヤクノートの特徴

基本料金	10,000円/月（食べログ店舗会員なら初年度無料、非会員は最初の1カ月無料）
外部予約サイトとの連携	食べログとの連携あり
テーブル管理	可能
サポート体制	電話・メールで対応

ヨヤクノートはクラウド型の予約管理システムとしては珍しく無料期間があり、表の通り食べログの店舗会員に登録をしておけば初年度の利用料が無料になるというお店側に嬉しいサービスがあります。非会員でも最初の1カ月間は無料で試せるので便利ですが、食べログの登録はお金がかからない上に外部予約サイトとしても大手の一角である食べログとの連携が取れるので、無料登録をしておくのはおすすめです。

ヨヤクノートでは予約が入っている時間などをパッと見でわかるようにリストやタイムテーブル化していて、使う人を選ばず簡単に利用できますし、ダブルブッキングをはじめとした予約ミスがある場合にもアプリ自体が検知し、警告を表示してくれるので慌てる必要がなくなります。

食べログとの連携で予約が入れば自動的に顧客台帳も更新してもらえるほか、2度目以上の予約をしてもらえたリピーターのお客様についてはシステムが検知して教えてくれる仕組みもあります。ヨヤクノートを使って予約した場合でも、食べログの空席情報に自動的に更新されるので、食べログでも予約が入ってしまいダブルブッキングになることもないので安心です。

予約システム4：チョイスリザーブ

チョイスリザーブは2010年からクラウド型の予約管理システムを開始し、これまで飲食店はもちろん、日本航空やスポーツクラブNASといった一流企業などさまざまな業種の予約に使われている豊富な実績を持っています。

・チョイスリザーブの特徴

基本料金	Lite＝10,000円/月、Pro＝20,000円/月
外部予約サイトとの連携	なし
テーブル管理	不可
サポート体制	電話・メールで対応（メールは24時間）

チョイスリザーブは上の表にもある通り、他のクラウド型の予約管理システムとは違いテーブル管理や外部の予約サイトとの連携機能はありません。しかし高い実績を誇るようにお客様視点にしっかりと立った利便性の高い予約システムのほか、導入したらそこで終わりではなく、しっかりとしたアフターフォローも充実しているので、外部予約サイトを利用せず予約管理をしたいというお店には向いたシステムといえるでしょう。

予約システム5：ebica予約台帳

ebica予約台帳は飲食店向けのクラウド型の予約管理システムとして高い人気を誇るシステムで、高いレベルでの使いやすさや電子証明書が配布されるなどセキュリティの高さも魅力です。アプリ版とブラウザ版の両方があるので、パソコンやスマホ・タブレットと機械を選ばず利用することができます。

・ebica予約台帳の特徴

基本料金	ebica Light＝12,000円/月、ebica＝20,000円/月
外部予約サイトとの連携	13社との一元管理連携あり
テーブル管理	可能
サポート体制	電話サポートあり（24時間365日体制）

ebica予約台帳は基本スタイルからお店のスタイルに合わせる形でカスタマイズできる拡張性がとても高く、POSレジやハンディに記録されるリアルタイムの顧客情報やお店の状況などを予約台帳に反映できるので、空席の管理やリピーターの管理などにも強いシステムになっています。

またぐるなびや食べログなど多くの外部予約サイトと連携をしており、外部予約サイトで予約が入った場合でも他の外部予約サイトとの一元管理を行っているので、連携して空席情報が更新されダブルブッキングなどの予約ミスが起きる可能性もかなり抑えられています。ebicaの予約フォームは外国語も対応しており、日本を訪れる外国人のインバウンド対策もしっかりしているのも特徴で、さまざまなお客様に対応することができるシステムです。

チェーン店などでは役職によって利用権限を変えたりする必要性も出てきますが、ebicaではこれも簡単に権限を変えられるので、アルバイトの従業員が権限が必要な情報を閲覧できないなどの企業のプライバシーにあたる対策も万全と言えます。
限りなく100%に近い稼働率を上げているサーバーを利用しているので安定した稼働が見込めますが、万が一ネットワークエラーが起きてしまった場合でもオフラインで当日と翌日の予約リストなどを参照できるようになっているほか、サポートも24時間365日体制で利用できるものが用意されているので、トラブルに対しても安心できるシステムです。

予約を効率よく管理するためのアイディア

ここまではクラウド型の予約管理システムの中で採用したいシステムを5選してご紹介してきましたが、ここからはそんな予約管理システムをさらに効率よく利用するために覚えておきたいアイディアを見ていきます。

入力端末は良いものを用意する

予約管理システムの中にはパソコンはもちろん、スマホやタブレットでも予約管理ができたり、キーボードや手書きパッドを使って入力作業を行えたりといったものが多くなっています。
しかしこれらの作業を効率的に行うためには、できるだけスペックの高いものを用意する必要性があります。これをきちんとしないと入力をしている際にレスポンスが悪くなったりしてしまうので、せっかく予約管理システムを使って作業効率を上げようと思ってもあまりうまくいかない事態になりかねないため、端末もこだわることが重要です。

データを集計して、予約客の行動を分析する

予約管理システムの多くは予約管理をするだけでなく、予約を受けた顧客の傾向や人気の高いメニューの把握など売り上げの分析もできるものが多くなっています。これらの分析は「こういったデータがある」で止めず、そのデータを基にさらなるサービスの追求へとつなげることが重要です。
例としてメニューのブラッシュアップや、コース料理で出すメニューの方向性を考えたりといったことをすることによって、リピーターをさらに増やしたり、新しい顧客の開拓へとつなげることができます。何度も来店してもらえているヘビーユーザーの人にはサービスで開発中のメニューをお出しして、お客様視点での評価を聞くということも可能なので、しっかりとリピーターを獲得できるようにすることが重要です。

まとめ：予約システムを活用して運営戦略を練ろう

クラウド型の予約管理システムはダブルブッキングや予約の記入ミスなどが原因で起こる予約ミスを防ぐだけでなく、外部予約サイトとの連携ができたり、顧客台帳を自動的に作ってくれたりと飲食店の経営戦略に重要な役割を果たしてくれるものです。・予約するお客様はもちろん、普段のお店の売り上げからも顧客やメニューの傾向を知ることで、新しいメニューの開発やサービス向上にもつなげられますし、お店の作業効率も上げることができます。
初期費用や利用料金などのコストは必要ですが、お店の状況を踏まえた上で利用しやすいものを選ぶことで、きちんとした予約管理が可能になり、ノーショー対策にもつながるといえるでしょう。