ホテルのノーショー問題!予約客が無断キャンセルをする理由・心理とは

最近ニュースでも取り上げられている無断キャンセル問題(ノーショー)ですが、話題になるのは飲食店が圧倒的多数を占めています。

宿泊施設では飲食店よりもキャンセル料の概念が浸透しているため、無断キャンセルが起こりづらいと考える方もいるようですが、実際にはホテルなどでも無断キャンセルは起こっています
この問題は他人事ではないのです。

今回はホテルなどの宿泊施設に関するノーショー問題について取り上げたいと思います。
ホテルを無断キャンセルする理由や予約客の心理について考えていきましょう。

NoShow(ノーショウ:当日無断キャンセル)は社会問題です!

当日無断キャンセル(ノーショー)は、予約したにも関わらず当日になっても連絡もなく客が現れず、無断で予約をキャンセルされてしまう問題のことです。

無断キャンセルをされたお店の店主が、SNSに事態を投稿、拡散されたことで話題になったのは記憶に新しいのではないでしょうか。

その被害額は飲食店業界だけでも年間2000億円に上るとの見方もあり、事態の深刻さから、現在社会問題に発展しています。

この問題の解決にはキャンセル料の設定が有効といわれているため、キャンセル料の概念が浸透している宿泊施設では、飲食店よりは無断キャンセルは起きづらいと考える方もいます。
実際話題になるのは飲食店ばかりですが、宿泊施設でもノーショーは起こっており、被害も出ているのが現状です。

ホテルの予約客がノーショーする理由と心理

予約したにも関わらず、連絡もなく無断キャンセルするというのは、施設にとっては大変迷惑な話であり、どうしてそんなことをするのか理解に苦しむのではないでしょうか。

しかし、ノーショー対策を行うにはまず、キャンセルする客の理由や心理をよく理解する必要があります。
無断キャンセルする理由とその心理について考えていきましょう。

予約を忘れていた/わざとじゃないし、連絡しなくてもいいかな

単純に予約をしていたことを忘れていたというケースです。

予約を忘れているので、気づいたときには宿泊日を過ぎているということも多く、当日までにキャンセルの連絡がくる確率も低くなります。

このケースでは、忘れてしまったのだししょうがない、不可抗力だと捉える方や、過ぎたことに連絡する必要はないだろうと考える方も多く、結果として無断キャンセルになりがちです。

他のホテルに変更した/あちらのが良いホテルだしな

他のホテルに宿泊予定を変更したため予約をキャンセルするということも考えられます。

この場合客側は、他のホテルの方が立地が便利!とか、サービスが充実している!などなんらかのメリットを感じて予約を変更していることが多いです。

よりよい宿泊場所・サービスを求めてキャンセルするときは、別にいいや、といような軽い気持ちでノーショーしてしまいがちです。

病気になった!/無理だし、まぁいいか

病気や体調不良などで施設にいけないということも考えられるでしょう。

体調が優れないときには物事が億劫になりがちで、キャンセルの連絡も面倒くさくなり、結果無断キャンセルとなることも少なくありません。

キャンセルの連絡もできないほどの事態ということもありえますが、どちらにしても、無断キャンセルした客は不可抗力と考えていることが多いでしょう。

予定が変わった/面倒だし連絡しなくていいや

行く場所が変わった、そもそも宿泊の予定が無くなったなど、予定が変わった結果キャンセルとなるケースです。

この場合、新しい予定に気持ちがシフトしてしまっていて前の予定(予約を)を軽んじられてしまうことも多く、無断キャンセルになってしまうという面があります。

予算が無くなった!/キャンセル料も払えないし…

予約日間際になって予算が足りないとき、客はキャンセル料も払えない状態にあることが考えられます。

キャンセル料の支払い義務があると知りながらも、払えないために無断キャンセルをしてしまい、以降連絡もつかなくなるというケースがあるようです。

キャンセル料を請求できない?NG・難しいケースとは

キャンセル料を設定している宿泊施設は多いですが、実際に問題に直面したとき、キャンセル料を請求できないケースがあります。

それが故意にキャンセルをしたと判断されない理由があるケースです。

例えば身内に不幸があり、連絡する暇もなかった場合や、事故に合いキャンセルの連絡も出来ない状態であったというような場合。
このようなケースのときには、連絡のできない不足の事態と判断されるため、キャンセル料の請求ができない可能性があります。

もし仮に請求できたとしても、不幸な事故にまでキャンセル料を請求したことを不満に思われてしまい、その事をSNSで拡散でもされてしまっては、施設の評判を落とすことにもなりかねません

どのような場合にキャンセル料を請求するのか、規約を見直し作り込んでおくことが対策となります。
また、施設のスタッフの間で判断が分かれないよう、認識を共有しておくことも大切です。

ノーショーなのか当日キャンセルなのかをしっかり判断しよう

当日キャンセルと無断キャンセル、一見同じように感じますが、状況は大きく異なります。

判断基準は実に単純で、当日でもキャンセルの連絡があれば当日キャンセル連絡もないのが無断キャンセル(ノーショー)です。

この点についても、スタッフ間で判断が分かれないよう認識を合わせておくとよいでしょう。

また、キャンセル料を請求するときには、連絡があっての当日キャンセルなのか、連絡もない無断キャンセルなのかを判断した上で、適正な価格を請求するようにしましょう。

まとめ:ノーショーの理由は人ぞれぞれでも対策はとれます

ホテルなどの宿泊施設では、キャンセル料が設定されていることも多く、飲食店に比べればノーショーが起こりづらい状況にあるといえます。

しかし、それでも無断キャンセルは発生しており、被害を食い止めるためにも対策の強化が急務です。

無断キャンセルする客の理由や心理は様々ですので、無断キャンセルをする客の心理を理解し、理由や状況に合わせた適正なキャンセル料を設定するなどの対策が求められます。

規約を見直すなどのできる対策から始めていきましょう。