旅行のなどでホテルを予約していても、当日になってやむ終えない事情で急遽キャンセルする羽目になってしまうことがあります。
キャンセルすると請求される可能性があるのがキャンセル料です。
キャンセル料の支払いは仕方のないことだとわかっていても、病気などの事情があるのに慈悲もなく機械的に請求されることを理不尽に感じる方もいるかもしれません。
ホテルのキャンセル料は請求されたら必ず支払わなければならないものなのでしょうか。
免除される可能性はないのかについて解説していきます。
目次
ホテルのキャンセル料が発生する理由
そもそも、なぜホテルをキャンセルするとキャンセル料が発生するのでしょうか。
まだ泊まってもいないのにお金がかかるのは少々疑問ですよね。
なぜキャンセル料が発生するのか、その理由をみていきましょう。
お客様を受け入れる準備にコストがかかる
ホテルでは、お客さんが来る前から宿泊客を受け入れるための準備をしています。
部屋を掃除し整えたり、予約の調整をしたり、場合によっては食事の仕入れや仕込みをしているときもあるでしょう。
受け入れ準備には当然人件費や光熱費、材料費などのコストがかかります。
宿泊をキャンセルされてしまうと、これらのコストが赤字になるばかりか、場合によっては準備していた食材などが無駄になってしまうこともありえるのです。
こうした赤字を少しでも減らすために、キャンセル料を取っているホテルが多いです。
キャンセルの防止策として
軽い気持ちでキャンセルをされてしまうことへの防止策として、キャンセル料を導入しているホテルも多いです。
ホテルは部屋の数に限りがあるため、売り上げを上げようにも部屋数以上の利益を出すことはできません。
飲食店であれば、キャンセルが出たときに発生する赤字を、ほかの客単価を上げることで回収することもできますが、部屋を提供することで利益を上げるホテルでは基本的にこのようなことはできないと考えられます。
また、旅行の予定は早いと数か月前から予定を組みだすものですので、当日など宿泊直前のキャンセルでは、代わりの客もなかなか確保できません。
ホテルにとってキャンセルされることは売り上げがまったくなくなってしまうことに等しく、簡単にキャンセルされてしまうことは避けなければなりません。
キャンセル料を導入すると、宿泊客にキャンセルすることへの心理的重みを持たせることができるため、キャンセル抑止の効果があると考えられます。
こういった事情から、キャンセル料を設定しているホテルが多いのです。
ホテルのキャンセル料が免除される可能性がある例とは
キャンセル料を設定しているホテル側の事情は分かりましたが、それでもやむを得ない事情があって泣く泣く予定をキャンセルしたにもかかわらず、さらにキャンセル料がかかることに不満を持つこともあるでしょう。
キャンセルにどんな事情があっても、ホテルにはキャンセル料を請求する権利があります。
しかしやむを得ない理由がある場合、ホテル側が事情を組んでキャンセル料を減額、また免状してくれる場合もあるようです。
病気・ケガ
インフルエンザなどの外出できないような感染症になってしまったときや、入院するようなケガを負ってしまったときには、ホテルに泊まることができないため予約をキャンセルすることになります。
外に出れない、出てはいけないのだからやむを得ない事情として、キャンセル料を請求されないと考える方も一定数いるようですが、病気やケガの場合でも基本的には規約に従いキャンセル料を請求されることになります。
病気やケガは自己管理の範疇と判断されることも多いからです。
しかし、状況や程度などによってはホテル側が温情をかけてくれてキャンセル料を免状としてくれる場合もあるようです。
キャンセルするときには、必ずキャンセルする旨と理由をホテル側に伝え、ホテルの指示に従いましょう。
身内の不幸
身内に不幸があったというのもホテルをキャンセルするときに多い理由です。
身内に不幸があった場合も病気やケガのときと同様に、基本的にはキャンセル料が発生します。
しかし、こちらもホテルによってはキャンセル料を免除としてくれる場合もあるようですので、キャンセルするときにホテルに確認してみるとよいでしょう。
災害や交通の事情
悪天候や災害でホテルに行けなくなってしまうこともあるでしょう。
このような場合、ホテルの規約によりキャンセル料が免除になる可能性があります。
免状になるかどうかの判断の基準として大きいのが、『交通機関が動いているかどうか』です。
台風や地震などの災害で交通機関が止まってしまいホテルに行けない、という状況であれば、ホテルの規約によりキャンセル料は免除となることが多いようです。
ただし、宿泊プランや規約によってはキャンセル料が発生する場合もありますので、自己判断はせず必ずホテルに確認をしましょう。
キャンセル料を支払わないとペナルティがある
ホテルからキャンセル料を請求されているにもかかわらず、キャンセル料の支払いを拒否したり無視したりしているとどうなるのでしょうか。
連絡先を変えてしまえば支払いせずに済むと思ってはいないでしょうか。
請求されたキャンセル料は、基本的に支払わなければならず無視していいものではありません。
支払いを拒否し続けて悪質と判断されてしまうと、民事訴訟に発展し損害賠償を請求されてしまうケースもあります。
ホテルの予約をする際には、大抵キャンセル料などについて書かれた規約に同意していると思いますが、この規約に同意した以上、規約に従って請求されたキャンセル料の支払いを拒否することはできません。速やかに支払う必要があります。
もし、キャンセル料に納得できない場合は、ホテルに説明を求めるなどの対応を取り、冷静に話し合うことが大切です。
まとめ：規約はしっかり守ろう
ホテルをキャンセルした時にキャンセル料を請求された場合には、指示に従い速やかに支払いを行いましょう。
ホテルをキャンセルすることは誰にでもありえることです。
キャンセルすることはないから…と他人事のように考えていると、思わぬところでトラブルに発展してしまいます。
キャンセルをしたときにトラブルにならないよう、予約の時に提示される規約は、適当に読み飛ばさずにしっかり目を通して理解しておくことも大切です。
