お店を予約したにもかかわらず、当日まで何の連絡せずに無断でキャンセルする事例が増えており社会問題に発展しています。
予約した方は面倒だったからなどの軽い気持ちで連絡をしなかったのかもしれませんが、無断キャンセルをされたお店側の負担は実はかなり大きいものです。
では実際に、飲食店の予約を無断でキャンセルされた時にお店にかかる負担はどのようなものなのでしょうか。
予約の無断キャンセルはいけない理由を考えていきましょう。
目次
予約キャンセルはなぜいけないのか?
飲食店の予約の無断キャンセルは近年、経済問題へと発展しています。
そもそも無断キャンセルはなぜいけないのでしょう。
自分達一組がキャンセルしたからといって大した問題にはならないだろう、と考えてはいないでしょうか?
飲食店は予約が入ったらその予約に向けて、食材や店員の確保などの準備をしています。
もちろんその準備には費用が掛かっているわけです。
予約をキャンセルされたとき、キャンセルの連絡があればそれなりの対応を取ることができますが、無断でキャンセルされてしまうと、対応を取ることができず準備にかかった費用はそのままお店の損害となってしまいます。
予約キャンセルが飲食店に与える被害は大きい!
予定が変更になったり体調を崩したりしてしまったとき、やむを得ず予約をキャンセルしなければならないことは誰にでも起こりえます。
予約をキャンセルすること自体が悪いというわけではありません。
しっかりお店側に理由を伝えキャンセルする旨を連絡し、必要に応じてキャンセル料を払うなどの対応をしていれば問題にはなりません。
現在問題となっているのはこうした手順を一切踏まずに、当日何の連絡もなくお店に現れない、非常識な無断キャンセル(ノーショー)です。
予約のキャンセルを忘れていた、面倒だから連絡しなかったなど予約した側は軽い気持ちで無断キャンセルをしてしまうことがあるようですが、キャンセルされた飲食店側の損害は考えている以上に大きいものです。
得られるはずだった利益を得られないばかりか、無駄になった食材の費用や人件費が損害となりますし、場合によっては風評被害を受けたり、精神的な苦痛を負うことにもなりえます。
予約キャンセルが飲食店に与える負担
では、無断キャンセルがお店に実際に与える負担にはどのようなものがあるのでしょうか。
考えていきましょう。
経済的負担
まず挙げられるのが経済的な負担です。
無断キャンセルによっておこる経済的な負担は、得られるはずだった利益が得られないという単純なものだけではありません。
飲食店を経営する上でかかる費用は、食材代、光熱費やサービス料、人件費など多岐にわたりますが、無断キャンセルが起こることでこれらの費用すべてがお店の負担となってしまいます。
飲食店の場合、料理は使い回しがしにくいうえに、保存して翌日の分に回すこともできないものがほとんどなので、キャンセルされた分の食材は廃棄するしかありません。
例えば生鮮食品を用いる店舗の場合、無断キャンセルのせいで余った食材はすべて廃棄となりますから損害は甚大です。
損害を受けることで、料理のグレードやクオリティーを下げざる負えない状況になる場合もあり、結果としてお店の評判を下げる要因にもなりえるのです。
精神的負担
「来るはずの客が来ない」
「埋まるはずだった席が埋まらない」
「せっかく用意した料理が誰にも食べられずに廃棄される…」
このような状況は、お店で働いているスタッフにとってはとても心ぐるしい状況です。
飲食店の倒産率はとても高いもので、行列のできるような人気店でも常に倒産のリスクを背負って営業しています。
予約キャンセル、中でも無断キャンセルはお店の経営に直結する問題となりえるもので、その精神的負担は大変大きなものとなります。
また、こうした精神的負担から仕事のやりがいを感じられずお店を辞めてしまう人もおり、人材が飲食業界から離れていく原因にもなっているのです。
風評が生まれることも
予約のキャンセルが重なることで、風評被害が産まれることもあります。
予約客が現れずに席が空いている状態が続くと、「あの店はいつも空いている」というような、不当な印象を抱かれてしまうことがあるのです。
また、予約でいっぱいになっていると、来店を断ることになるお客様が出てきます。
当日には予約のキャンセルで空席が出ていたとしても、断られたお客様が再度来店される保証はなく、結果新規の顧客を逃してしまうことになりますし、予約できない店という印象を持たれてしまう可能性もあります。
このような状況は、長い目で見ると売り上げに影響を及ぼすことになりかねません。
どうしても行けない!そんなときの対処法
予約のキャンセルは、お店としてはできれば避けてほしい行為ですが、どうしても行けなくなってしまうことは誰にでも起こります。
そうした時にどのように対処すれば、お店への損害を少なくできるのか対処法を考えていきましょう。
病気・ケガでいけないとき
インフルエンザなどの病気やケガでどうしてもお店に行けなくなってしまった場合には、いけなくなった時点で速やかにキャンセルの旨を連絡しましょう。
キャンセル料がかかることもありますので、お店からの指示に従ってください。
キャンセル料はキャンセルの時期によって変わる場合もありますので、連絡を先延ばしにせず、行けないと分かった時点で連絡をすると良いでしょう。
天候が悪いとき
台風や大雪などの悪天候の場合、どんなに気を付けていても交通機関の遅れなどで、お店に行けないことがあります。
天候が原因の場合でも、キャンセルするときには必ずお店に連絡を入れましょう。
また、こちらにキャンセルする意思はなくても天候不良でお店自体が営業していないこともあります。
悪天候の時には、営業をしているか確認する意味でも一度お店に問い合わせを行うと安心です。
急用があっていけないとき
当日、急な用事ができてどうしてもお店に行くことができなくなってしまったときも、お店への連絡は必ず行ってください。
たとえ当日でも、事前にキャンセルがわかっていれば、お店側ができる対策の幅が広がります。
どんな時でもキャンセルの連絡を忘れず行いましょう。
まとめ:飲食店の予約キャンセルがいけない理由!
飲食店にとって、予約をキャンセルされることは、とても残念で悲しいことです。
とはいえ、しっかりキャンセルの意思をお店に伝えていれば、お店側も柔軟に対応してくれることが多いでしょう。
一人が軽い気持ちで行ったキャンセルが、一つのお店を閉店に追い込んでしまうということもあります。
予約をキャンセルするときには面倒くさがらずに、必ずお店に連絡を入れましょう。